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内科・小児科 診療科目

アルテスネイトによるがん治療(現在中止しております)

「アルテミシニン誘導体」アルテスネイトでのがん治療

※がん細胞がフリーラジカルに弱い特性を利用                                                                              がん細胞は、トランスフェリンレセプターを介したメカニズムにより、鉄を多く取り込んでいます。つまりがん細胞内には鉄イオンが多く含まれているのですが、アルテスネイトはその鉄イオンと反応して、フリーラジカルを発生します。一般にフリーラジカルはがんを発生させる原因とされますが、一方でがん細胞自体がフリーラジカルに弱いことも知られています。そのためアルテスネイトが投与されると、がん細胞が選択的に障害を受け消滅するのです。以上のことから、アルテスネイトを投与する前に鉄を投与してがん細胞内の鉄の量を増やしておくと、抗腫瘍作用を増強することができます。がん細胞内に鉄が多くあるのに比べ、正常細胞はあまり鉄を含んでいません。したがってアルテスネイトは、がん細胞に比較的特異的に細胞障害作用を示します。加えて、正常細胞にはSODやカタラーゼ、グルタチオン・ペルオキシダーゼといったフリーラジカルの害を消す抗酸化酵素が含まれていますが、がん細胞にはそれらがほとんど含まれていないため、がん細胞だけが消滅することになるわけです。

※多彩な抗がん作用                                                                                                                                                        アルテスネイトの抗腫瘍作用のメカニズムはがん細胞内でフリーラジカルの産生を増やし、酸化ストレスを高めて、がん細胞に細胞死(アポトーシスや壊死)を引き起こすのが基本です。さらに、腫瘍組織の血管新生を阻害する作用、細胞外の結合組織を分解する酵素の活性を阻害することによって癌細胞の転移と浸潤を抑制する作用、トポイソメラーゼⅡa阻害作用や細胞内シグナル伝達系に作用してアポトーシスを誘導する作用など、多彩な抗がん作用が報告されています。

※アルテミシニン誘導体アルテスネイト                                                                                  誘導体(誘導体:derivative)は、有機化学の用語のひとつで、ある有機化合物を母体として考えたとき、官能基の導入、酸化、還元、原子の置き換えなど母体の構造や性質を大幅に変えない程度の改変がなされた化合物のこと

<正常細部とがん細胞の比較>  正常細胞  がん細胞
細胞内の抗酸化酵素量

(フリーラジカルから細胞を守るSODやカタラーゼやグルタチオン・ペルオキシダーゼ等の酵素量)

 

 多い  非常に少ない
 細胞内の鉄分含有量  少ない  非常に多い
 酸化ストレスによる細胞障害

(アルテスネイトが鉄と反応してフリーラジカルを産生した際の細胞障害度)

 少ない  非常に多い

※アルテスネイトの抗がん効果                                                                                     アルテスネイトはさまざまながん細胞に対して抗腫瘍効果を示すことが報告されています。培養細胞や動物実験では白血病、乳がん、肺がん、胃がん、肝臓がん、胆管がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、骨髄腫、膵臓がん、大腸がん、脳腫瘍、前立腺がん、咽頭扁平上皮がん、口腔扁平上皮がん、悪性黒色腫などに対する抗腫瘍作用が報告されています。臨床例での有効性を認めた症例報告も多くあります。

※アルテミシニンについて                                                                                        中国では古くから青蒿(セイコウ)というキク科ヨモギ属の植物が、解熱剤などとして用いられてきました。青蒿から分離されたアルテミシニンとその誘導体アルテスネイトは、現在マラリアの治療薬として世界中で使用されています。そして近年、アルテミシニンに抗がん作用があることが多くの研究で明らかにされてきました。

※副作用について                                                                                           抗腫瘍作用を示す投与量では正常細胞に対する毒性が低く、副作用がほとんどないという特徴を持っています。アルテスネイトは昔からマラリアの治療に使われていた生薬の成分で、安全性が高く副作用が軽度であることが確かめられています。