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院長コラムゼロからの出発

痛風

高尿酸血症と痛風

〈はじめに〉
痛風は成人男性に極めて多い疾患であり、高尿酸血症を基礎に発症する。高尿酸血症が持続すると溶けきれずに組織で析出した尿酸塩結晶が多核白血球の貪食作用により激しい炎症を引き起こした状態が痛風性急性関節炎(痛風発作)である。尿酸塩結晶は組織の結節(痛風結節)、腎不全症(痛風腎)、尿路結石症の原因ともなる。

〈原因〉
一般に血中尿酸濃度7mg/dl(飽和溶解度)を超える場合を通常高尿酸血症と言う。病態から見れば高尿酸血症は(a)産生過剰型、(b)排泄低下型、(c)混合型に分類される。即ち尿酸の肝臓での合成の亢進(産生亢進型)、あるいは腎臓からの排泄の低下(排泄低下型)により高尿酸血症となる。更に、他に原因がない場合(原発性)、別の疾患や原因による場合(続発性)にも分類される。(下記参照)

1)尿酸の体内動態からの分類
(a)尿酸産生過剰型
(b)尿酸排泄低下型
(c)混合型
2)原因からの分類
(a)原発性(一次性)
(b)続発性(二次性)
(尿酸排泄低下によるもの)
利尿薬、降圧利尿薬、抗結核薬(ピラジナミド)の服用、腎不全症
(尿酸産生過剰によるもの)
骨髄増殖性疾患、悪性リンパ腫、真性多血症、続発性多血症

〈痛風の症状と診断〉
痛風の症状は関節炎、皮下結節(痛風結節)、腎障害、尿路結石などである。痛風の診断は高尿酸血症(血清尿酸値>7mg/dl)と痛風発作(急性痛風性関節炎)によってなされる。痛風発作の完全な証明は、発作中の関節から採取された関節液中で尿酸塩結晶を貪食した多核白血球を見つけることである。急性痛風性関節炎の特徴は症状の無い状態で開始する急激な関節炎で炎症のピークは発作開始後24時間以内に来る。疼痛開始前に局所に予感を覚えることが多く、この時期にコルヒチンを服用すると発作が予防できることが多い。初回発作の約70%は第一中足趾節関節に起きることが多く、続いて足背、アキレス腱部、膝関節などに起きやすい。発作局所は激しい疼痛、腫脹、発赤を来たすが、初回の発作は7日以内に自然軽快することが多い。単関節炎であることが多い。痛風結節は無治療で経過した場合に多く、耳介、肘頭の皮下などに起きやすい。

〈高尿酸血症と痛風の治療〉
治療は3つに分けられる。
(a)痛風発作の治療
(b)高尿酸血症の治療
(c)合併症の治療および予防
痛風発作の開始前には局所に予感があることが多い。予感の時期にコルヒチンの服用が有効。しかし、発作が始まって以降はコルヒチンは無効で、非ステロイド性抗炎症薬が有効である。高尿酸血症の治療は生活習慣の是正を中心にし、必要があれば薬物治療を行う。最近の研究では、アルコールの中でもビールが最も痛風を来たしやすく、ワインはむしろ抑える。肉食は痛風を増やし、野菜や乳製品はむしろ減らす。魚介類も痛風を増やす。飲酒、肥満、水分摂取の過少、肉類魚介類の過剰摂取、激しい筋肉運動などの中で是正できるものは是正する。
高尿酸血症治療薬は尿酸合成阻害薬と尿酸排泄促進薬に分けられる。痛風発作の最中に投与開始することは避けるべきである。痛風発作の最中に血清尿酸値を低下させると炎症が悪化することが多い。これは、組織の尿酸濃度の低下により既に形成されていた関節内の尿酸塩結晶が剥がれ落ちてくるためと考えられている。尿酸を低下させる薬物の投与開始は痛風発作の炎症が十分収まってから行うべきである。尿路結石の既往があれば尿酸産生阻害薬を選択する。血清尿酸値は4~6mg/dlに維持されることが望ましい。痛風や高尿酸血症の患者が合併しやすい高血圧症、動脈硬化症、高脂血症などにはそれぞれの治療が必要である。

高尿酸血症
血清尿酸値>7mg/dl
痛風発作または痛風結節
あり なし









血清尿酸値
8mg/dl未満
血清尿酸値8mg/dl以上





合併症あり 合併症なし


血清尿酸値
9mg/dl未満
血清尿酸値
9mg/dl以上
薬物治療 生活指導 薬物治療 生活指導 薬物治療

上記表内の合併症とは腎障害、尿路結石、高血圧、高脂血症、虚血性心疾患、耐糖能異常など

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