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慢性疲労症候群(CFS; chronic fatigue syndrome)

慢性疲労症候群(CFS; chronic fatigue syndrome)



はじめに
疲労や疲労感は、多くの人々が日常向き合っている生理的な現象であり、体の異常を伝える重要なアラーム信号の一つである。

疲労の疫学
1999年、日本における疲労の実態を調べるために厚生省研究班が名古屋地区の一般地域住民4000人を対象に疲労に関する疫学調査(有効回答数3015)を行ったところ、59.1%の人が疲労を自覚しており、35.8%の人では半年以上続く慢性的な疲労が認められていることが明らかになった。慢性的な疲労が認められた人々の半数近くは自分の生活能力の低下を自覚しており、日常生活や社会生活に重大な支障を来たすCFSという病態に陥っている人も、0.3%認められた。
2004年、大阪地区の一般地域住民を対象に再度疫学調査(有効回答数2742)を行ったところ、半年以上続く慢性的な疲労が39.3%に認められ、その半数近くの人では、疲労のために日常生活において何らかの支障を来たしていた。

慢性疲労に陥るメカニズム
CFSとは、原因不明の慢性的な疲労感のために健全な社会生活が送れなくなるという病態を一つの症候群としてとらえ、その病因・病態を明らかにするためにつくられた疾患概念である。これまで健康に生活していた人が風邪などに罹患したことがきっかけとなり、ある日突然発症してくることが多く、原因不明の激しい全身倦怠感とともに微熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛、脱力感、思考力・集中力の障害、抑うつ症状、睡眠障害などの症状が長期にわたって認められる。
CFSの多くは環境要因(身体的・精神的ストレス)と遺伝的要因が関係した神経・内分泌・免疫系の変調に基づく病態であり、ウイルスの再活性化や慢性感染症によって惹起された種々のサイトカイン異常による脳機能障害がその本体であると考えられている。

新診断基準が2008年に発表
現在、日本では主に厚生労働省CFS診断基準試案を用いて診断が行われている(下記を参照)。
CFSとの鑑別すべき疾患としては、悪性腫瘍、自己免疫疾患、急性・慢性細菌感染症、HIV感染症、慢性炎症性疾患、神経筋疾患、内分泌疾患、呼吸器、循環器、消化器などの慢性疾患などが挙げられる。

治療
現在、いろいろな治療が試みられている。

厚生省CFS診断基準試案(1995年3月、一部改変)
A.大クライテリア(大基準)
(1)生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なくとも6ヶ月以上の期間持続ないし再発を繰り返す(50%以上の期間認められること)
(2)病歴、身体所見、検査所見で別表(省略)に挙げられている疾患を除外する。
B.小クライテリア(小基準)
(ア)症状クライテリア(症状基準)
(以下の症状が6ヶ月以上にわたり持続または繰り返し生ずること)
1)微熱(腋窩温37.2~38.3℃)ないし悪寒
2)咽頭痛
3)頚部あるいは腋窩リンパ節の腫脹
4)原因不明の筋力低下
5)筋肉痛ないし不快感
6)軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感
7)頭痛
8)腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛
9)精神神経症状(いずれか一つ以上)
羞明、一過性暗点、物忘れ、易刺激性、錯乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ
10)睡眠障害(過眠、不眠)
11)発症時、主たる症状が数時間から数日の間に発現
(イ)身体所見クライテリア(身体所見基準)
(少なくとも1ヶ月以上の間隔をおいて2回以上医師が確認)
1)微熱
2)非浸出性咽頭炎
3)リンパ節の腫大(頚部、腋窩リンパ節)

◎大基準2項目に加えて、小基準の「症状基準8項目」以上か、「症状基準6項目+身体所見基準2項目」以上を満たすと「CFS」と診断する。
◎大基準2項目に該当するが、小基準で診断基準を満たさない例は「CFS(疑診)」とする。
◎上記基準で診断されたCFS(疑診は除く)のうち、感染症が確診された後、それに続発して症状が発現した例は「感染後CFS」と呼ぶ。

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